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 【Pacecar Talk No.5】当て逃げ捜査
    駐車場で車をぶつけちゃった。
    「誰もいないから逃げちゃえ」
    などと考える輩は結構おりまして
    知らないうちに、傷やヘコミがついているという事があります。

    今回の事故は激しいケースで
    ワンボックスバンの側面がベッコリいっちゃってました。
    結構な勢いで当てたらしく、音も大きかったようです。
    音に驚いた近所の住人が目撃していました。が
    「シルバーの軽バンが、バックで左後ろを当てて逃げた」
    としか判りません。ナンバーが判れば一発なのですが・・・。
    被害車両のワンボックスも、比較的高い位置までへこんでおり
    背の高い車が当てた事を示していました。
    しかし、激しく当たった為、犯人の車も結構いっちゃってる筈
    現場の月極駐車場には、ウインカーレンズの破片も落ちていました。

    依頼者はこの破片を持ち込んできて
    「車を特定できないだろうか」と、相談を持ちかけてきました。
    これがひき逃げなら、警察が破片から車種を特定して
    修理業者に入庫問い合わせとかもあるのですが
    物損事故だと、警察もあまり当てにはならないのです。
    それはともかく、破片でパズルをしてみたところ
    幅が狭くコーナーがラウンドした形状のレンズらしい事が判りました。

    軽バンでそういった形状のリヤランプを採用しているのは
    平成2年以降のホンダ・アクティ/ストリート
    平成4年から平成10年までのスズキ・エブリィ
    この2車種の筈です。

    参考
    ホンダ・アクティ 
    スズキ・エブリィ 

    で、現物と比較したところ、レンズのカットなどから
    ホンダ・アクティであると断定しました。

    正直言って、あまり役には立たないだろうと思いました。
    シルバーのアクティ・・・
    半径5km圏内に絞っても何百台単位で在る筈です。
    ホンダ・アクティだろうと言う事だけ依頼者に伝えました。
    警察に言いに行ったらしいのですが
    「一応聞いておきます」みたいな感じだったようです。

    それから、半月ほど経ったある日
    私が夕飯を食べに行こうと外出して
    赤信号で停止した所、目の前にシルバーのアクティが信号待ちしていました。
    なんと、左後ろの角がぶつかっています。
    テールレンズも割れたままで
    破片を組み立てたものと割れている部分もよく似ています。
    こ・・・これはもしかして・・・と
    そのアクティバンを尾行したところ
    事故現場近くの吉野家に入っていきました。
    吉野家は、尾行を始めた信号からほど近いところにもあるのに
    わざわざ離れた吉野家に行くということは
    このアクティのドライバーが、事故現場近くに土地勘があると考えられます。

    ナンバーを控えて被害者に伝え、そのナンバーを基に警察が所有者宅へ赴いたところ
    部品の照合をするまでもなく、観念して自白したそうです。
    事故後、一ヶ月ほど車を隠していたらしいのですが
    そろそろほとぼりがさめただろうと、乗り始めたその日に、私に発見されたそうです。
    ほとぼりさめてないよ・・・。



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